それは、静かに存在してました。
すげーリアルにひっそりと。
僕は流行が大好きでした。
新しいものをいち早く。
それはそれですごく楽しかった。
ある時流行で固めた自分を鏡で見て思いました。
<俺は何者なんだ?>
その瞬間からですかね、一定の距離を置くようになりました。
渋谷から自転車で初台に向かう坂道で急に温度が下がり音がなくなる。
その境目や道玄坂の雑居ビルの4Fから見る渋谷が好きでした。
ファッションキッズ達を見て微笑ましく眺める。
自分のブランドは渋谷じゃないし東京でもないのかな?
とその時から思ってました。
僕の服やスタイルは外人ぽいと言われます。
東京とマンハッタンの違いはリアルかどうかです。
僕はリアル感がある方が居心地がいいんでしょう。
その差って少しなようで全く違います。
後少し足せば東京なのに足さない自分。
その差が分かりにくさになり
その差がズルさになります。
ニューヨーカーのズルさが好きです。
キメる時は東京よりキメる。
その振り幅が半端ない。
東京がやりたくなったらやります。
東京のフェイク感イイですよね。
あれはあれでとっても楽しい。
30日撮影。
今回はディレクターの竹内も撮影に。
彼もそんなニューヨークに取り憑かれた1人。
スタイリングも決めました。
明日来るモデル達とタコ焼き食べてテンションあげて。
隣の芝生は青く見えてた僕が、
見えなくなったコレクション。
ストーリーのない服にリアルはない。
今からもっとストーリーのある服が増えて行くと思います。
作り終えて疲れがどっと出てますが、
次の春夏で自分が何を作るのかワクワクしています。
その前に楽しんでください。
高井でした🐰