Oct 21, 2017

7.菩提薩埵四摂法 by Satake

佐竹です。

今月は、菩提薩埵四摂法(ボダイサッタシショウボウ)についてです。

菩提薩埵(ボダイサッタ)は、「悟りを求める人々」という意味で、僧侶でなくても仏道を歩むもの(仏教を信じている人)を言います。

これを略して、菩薩(ボサツ)と言います。こっちの方が聞いたことある人は多いと思います。

四摂法(シショウボウ)は、菩薩(ボサツ)が実践すべき四つの項目です。

その四つが、①「布施(フセ)」②「愛語(アイゴ)」③「利行(リギョウ)」④「同事(ドウジ)」です。

つまり、悟りを求めるなら、この四つを行って徳を積んでいきましょうってことです。

まず、この四つに共通する考え方は、利他行(リタギョウ)であるということです。

自分の利益のためではなく、他人の利益のためにする実践です。

じゃあ、この四つについて説明します。

①「布施(フセ)」

布施というのは、言い換えれば「不貪(フトン)=貪らない」ということです。自分が持っているものを、人にも分け与えることです。

僧侶であったら「仏教の教え」が自分が持っているものにあたりますね。このgeekの皆さんも、それぞれの得意な知識や知恵を惜しみもなく広めてくれています。

これが、布施にあたります。これは、お金でも一緒なので、いわゆるお布施の語源であり、募金にもあたります。

教え、知識、知恵、考え方、金、なんでもいいですけど、自分が得たものを独り占めしないで惜しみもなく他人にも与えることを言います。

②「愛語(アイゴ)」

これは、心のこもった、愛のある言葉を常に心がけることです。

ただし、追従、お世辞、へつらい、口先ではダメです。気をつけてください。それは上司にゴマすってるその辺のおっさんと一緒です。

③「利行(リギョウ)」

利行は、立場の上下に関わらず、いろんな手段を使って利益を与えることです。

これは、会社の社長だったり上に立つ人は、特に意識した方がいいですね。

愚かな人は、他人に利益を与えれば、自分の利益がなくなると思っていますが、利行というのは自分他人のラインを超えた実践です。

僕のgeekを何回か読んでくれた人ならわかると思いますが、利益っていうのは、そんな天秤にかけるようなものではありません。

社長が部下に仕事に見合った利益を与えれば、部下もしっかり仕事をする意欲に繋がって、結果、会社に利益をもたらします。

部下もしっかり仕事をすれば、会社の成長に繋がり、結果、社長に利益を与えることができます。

お互い、そうゆう関係性を作っていくことは大切です。

重要なことは、

僕らは、自分の利益と他人の利益というものを、別々に考えてしまいがちですが、一緒だということです。

④「同事(ドウジ)」

同事というのは、言い換えれば「不違(フイ)=違わない」ということです。

自分と他人を違った存在と捉えず、

他人を自分と違った存在と捉えないことです。

ある思想家が言った言葉に、

海は水を拒否しない、それが故に大海になることができる。

山は土を拒否しない、それが故に高山となることができる。

明君(賢い君主)は人を嫌厭(ケンエン)しない、それが故によく民衆を統治できる。

というものがあります。

これが、同事ということです。


以上が、仏教を信じている人が行うべき4つの実践です。

1つでも意識してみたら、なにか変わりそうですね。



《今月の真美》